【連載】週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!

第26回 安倍政権が狙い撃ち?関口さん、大丈夫?あなたの番組ですよ!!/その前に、年を取るってこんなこと/なんだなあ!身体のあちこちが全面的に壊れてくる〜抗い難い運命

鳥越俊太郎

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00190/20230306100000106356
////////////////////////////////////////////////////////////////

週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!
https://foomii.com/00190

////////////////////////////////////////////////////////////////

今日の目玉、放送法「内部文書」80ページ全公開、と言うぶったまげのニュースについて今日は裏も含めて全部公開したいが、その前に私事で少しご報告。

私はこの13日、来週の月曜日、83回目の誕生日を迎える。自分でもよくここまで登ってきたなあ!と思うくらいの人生登山坂である。もう8、9合目あたりと思うけれど、先は見える様でなかなか見えない。

しかし、最近はっきりしてきたことがある。80歳の壁を越える頃より私の身体は各部が全面的に崩壊しつつあるという現実に直面した。

60歳過ぎた頃より耳の障害、メニエール病に冒され、めまい、耳鳴り、難聴の3点セットにここ20年悩まされ続けたが、これは60代に始まったので高齢者であることをあまり気にせずに生きてきた。

しかし、この耳の障害は耳鳴りは睡眠障害で済むが、難聴は次第に人とのコミュニケーションを奪っていく。複数の食事の席、パーティ。会合、タクシー運転手さんとの会話、先日鶴瓶さんの落語会に行って大半は分からなかったのにはショックを受けたなあ!

まず、耳から崩壊が始まったのだ。

私のこんな経験を喜んで読みたくはないだろうね。でも高齢社会だ。誰もが自分が予想もしなかった年齢の高いところに手が届いてしまうのだ、もちろん皆んなそんな経験なんて初めてだから驚いたり、慌てたりすることになる。

ああそう言うことか、俺も私もその辺に来たのね!!そう言う道標になるといいかな。そう思って私は80の壁の洗いざらいをここに綴っておきたい。

耳の次に襲ってきたのは60代後半に内蔵のがんの嵐に見舞われた。

4期の大腸がんから始まり、左右の肺がん、最後は肝臓がん。

がんはいいドクターに恵まれ65歳から70歳までに一応戦いが終わった。

70代後半になって腰から足の神経が痛む病に犯された。実はこれが始まりだった。今私が日々直面している課題。

歩くことだ。

若い時分には歩くことなんて人間の自然な行為だと思っていた。何となくだが人間はーつまり自分はということだが、最後の日まで普通に歩いているものだと思い込んでいた自分が笑える。

私は70代後半に脊柱管狭窄症の手術を合計4回受けた。最後には私の背中には背骨を固定するためにヴォルト6本が打ち込まれている。

そのせいかどうかは分からないが、両足の神経がチクチク、ピリピリと痛み始め普通では無くなった。これではもう生きておれない。救急車を呼ぶどころじゃないな。自分でケリつけるしかないな、と思い詰めた夜。妻には要らぬ心配をかけたなあ、と思う。

これもどうしても超えていかねばならぬ80の壁の最たるものだ。妻も膝の痛みを抱え生きている。

神経障害性疼痛──これが痛みの病名

足の痛みは今の所痛み止めの薬が効いて一段落だが、もう1つの課題が残る。

左右の股関節の痛み。これは普通の歩行でも痛みが生じて歩けなくなる。股関節の軟骨がすり減っているからで、こればかりは直しようがない。

「残る治療法は人工股関節ですね」

こればかりはすぐやる気もなく、痛みの放置である。

腰と股関節の障害で歩く、歩行が辛くなった。街に出ると人々は普通に歩いている。その普通がこちらは出来ないんだよ!階段は股関節のせいで上がれない。

エレベーターよ、エスカレーターよ、よくぞ君たちは居てくれたね。感謝感謝である。感謝はもう一つある。

先日こんな体でも佐賀新聞のお誘いで佐賀市に講演に行った。

空港は大変だ。

しかし、これはもう経験済みで、全日空のフロントの女性職員に車椅子を出しもらっている。

そうだな、後は両手首が痛くなってきた。目はかなり激しい遠視でメガネもギリギリらしい。書類を書くときは眼鏡なしでは手元が見えない。その上老人性で手が震えて書類の字がちゃんと書けない。

情けないったらありゃしないねえ。

最後にこれが大問題なのだ。

記憶力の自分でも信じられないような減退。思い出せない、出てこない。毎日人の名前やものの名前、行った先で何しに行ったのか分からず呆然と立ちすくむことしばし。以前はもう一度前の部屋に戻れば、あぁ!!と思い出していたのが最近は戻っても出てこず諦める。

ただ毎日の便通に問題はなく順調。これは毎朝食べているヨーグルト400g一箱と酸化マグネシュウムのおかげかもしれない。

80の壁。最大の問題はやはり歩く 歩行である。

これで私の80の壁な話を終える。

 

1 2
鳥越俊太郎 鳥越俊太郎

1940年3月13日生まれ。福岡県出身。京都大学卒業後、毎日新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、同社を退職。1989年より活動の場をテレビに移し、「ザ・スクープ」キャスターやコメンテーターとして活躍。山あり谷ありの取材生活を経て辿りついた肩書は“ニュースの職人”。2005年、大腸がん4期発覚。その後も肺や肝臓への転移が見つかり、4度の手術を受ける。以来、がん患者やその家族を対象とした講演活動を積極的に行っている。2010年よりスポーツジムにも通うなど、新境地を開拓中。

ご支援ください。

ISFは市民による独立メディアです。広告に頼らずにすべて市民からの寄付金によって運営されています。皆さまからのご支援をよろしくお願いします!

Most Popular

Recommend

Recommend Movie

columnist

執筆者

一覧へ