私の言い残したこと―講演その1「コロナ、ワクチン、ウクライナを貫くもの」を終えて
社会・経済国際教育(2023/03/07)
イベルメクチン効果
テス・ローリー博士(Tess lawrie、元WHOコンサルタント)
アンドリュー・ヒル博士(Andrew Hill、WHO顧問、英国リバープール大学)
ピエール・コーリー博士(Pierre Kory、FLCCC会長)
ジョーダン・ウォーカー(ファイザー社の研究開発部長)
WHO(世界保健機構)、国際医療機関Unitaid、リバープール大学(UK)
FLCCC(Front Line COVID-19 Critical Care Allianceコロナ緊急治療 最前線医師の会)
BIRD(British Ivermectin Recommendation Development 、英国イベルメクチン推進協会)
先日(2023年2月23日)、やっと高橋徳『ワクチン後遺症』出版記念講演会を終えることができました。私に与えられたテーマは「コロナ、ワクチン、ウクライナを貫くもの」でした。講演時間として120分を予定されていました。
が、始まる直前になって徳先生から「定員400人を超える参加希望者がいて、まだ受付が終わっていないひとがいるので、開始を10分だけ遅らせてほしい」「しかし後のスケジュールも込んでいるので予定どおり12時に終えてほしい」と要請されました。
とはいえ、語りたいこと見せたい資料が山積しているので、「それをどんな順で見せるか」「700枚以上もの画像資料を120分に見せるためには、そのうちの何を削り、何枚に縮めるか」という作業に、連日、1週間近くも取り組んできていました。
講演当日も午前1時に起きて、家を出る直前(7時半)まで試行錯誤を繰り返し、やっと339枚にまで縮めることができ、やっと2時間ギリギリで見せたい資料をほぼ見せることができる見通しが出てきて、ホッとしていたところに、上記の要請です。
一瞬パニックに陥りました。120分の時間で339枚ですから、単純計算すると1分間に2.8枚(約3枚)ですから、10分と言えば30枚近く削らなければなりません。あるいは画像1枚にかける説明時間を短縮しなければ、すべての資料を見せることができません。
見せたい資料には静止画像だけではなく動画も含まれていますから、なおさら「10分短縮」という作業は困難を極めます。当初は、339枚に縮めたけれど、どうしても見せたい資料が3枚ばかり残っていましたから、うまくいけばそれも見せれるかも知れないと思っていただけに、徳先生の要請は、私や助手としてきていた連れあいをパニックに陥れるに十分でした。
しかし無碍に断るわけにはいかず、「分かりました」と言わざるを得ませんでした。
ですから、講演を始めたのはよいが気ばかり焦って、ひたすら画像資料のコマを進めることばかりに精神を集中させることになり、自分としては非常に不満の残る講演になってしまいました。
しかも午後の講演者はおしなべて平気で講演時間を延長するのですから、私としては心穏やかならざるものがありました。こんなことくらいなら「ハイ分かりました」と言っておいて、予定どおり「120分」の講演にすればよかったのにと悔やまれてなりませんでした。まさに「正直者は馬鹿を見る」の典型でした。
とはいえ、夕食懇親会の席上で「寺島先生の講演が一番良かった」「あの資料では2時間では無理で、5時まですべて寺島先生の時間でもよかったくらいだ。それくらい映像資料が素晴らしかった」と言ってくれたひとが何人もいたので、やっと救われた気がしました。
もうひとつ救われたのは、講演会チラシを知人に大量に配布していただいた岐阜市議会の小山議員(仮名)からは、「非常に勉強になりました。寺島先生の話が、具体的で、科学的で、いちばん良かったです」「私は、ただ今、3月市議会、4月の市議会議員選挙に向けて、ラストスパートしてます。市民の皆さんに、ウクライナやワクチンの真実を伝える勇気を持っていかねばと思います」というメールをいただいたことです。
小山議員は立憲民主党に属しているのですが、ワクチンの危険性やウクライナの実状を話すと「陰謀論者」のレッテルを貼られて党内でも孤立しかねない雰囲気だそうですが、この私の(自分としては不満の残る)講演でも、小山議員に少しでも元気と勇気を与えたのであれば、こんなに嬉しいことはありません。そういう意味では小山議員のメールこそ、私にとっては元気の素になりました。
前おきが長くなりましたが、上のような理由で、当日、語りきれなかった点をいくつか取りあげて補足的説明をしたいと思います。
私は当初はウクライナ問題から講演を始めるつもりで構想を立てていました。というのはコロナは終息し始めていましたし、他方でウクライナ問題はドンバス地区で戦闘が燃えさかっていたからです。
そして不思議なことに、ウクライナ軍が勝利しているという報道が溢れているときは「コロナ騒ぎ」の報道は影を潜め、ロシア軍が優勢なときには「コロナによる感染者が再び広がっている」という報道がメディアを賑わす、ということが繰りかえされてきました。
ですから、いま、ウクライナで戦闘が燃えさかっている最中であり、「ロシア軍=侵略者」「プーチン=独裁者」という図式を、大手メディアが書きたてている時だからこそ、まずウクライナ問題から話し始めるべきではないかと考えたのです。
しかし日課にしている「1日2回、合計1万歩」の散歩をしている途中で、ふと気が変わりました。「講演参加者の多くは、ウクライナ問題よりもコロナ感染やワクチン後遺症に関心をもっているのではないか」と思い当たったのです。
アメリカの世論調査でも、「バイデン政権は、私たちの税金を湯水のごとくウクライナに注ぎ込んでいるが、苦しくなる一方の私たちの生活には関心を示してくれていない」という意見が日増しに強くなっていたからです。
とりわけバイデン大統領は、オハイオ州で列車が脱線し強烈が猛毒ガスが漏れ出る事件が発生していたにもかかわらず、現場に駆けつけるのではなく、キエフに出かけるという道を選んだのですから、アメリカ国民の怒りは高まる一方でした。
*Biden says he won’t visit Ohio town hit by toxic spill
US lawmakers are investigating the federal response to the environmental disaster, claiming officials waited too long to act
https://www.rt.com/news/572044-biden-wont-visit-ohio/(25 Feb, 2023)
日本でも事情は同じで、「コロナ騒ぎ」で国民の生活は苦しくなる一方なのに、岸田政権はアメリカの言いなりで、中露包囲網を強化するための高価な武器をアメリカから大量購入し、その費用をまかなうために増税する方向の政策を推進しているからです。
その一方で、今までは「新型コロナウイルス」を2類から5類へと格下げする政策には乗り気ではなく、児童にまでワクチンを打たせることばかりに熱心でした。これでは国民の不満や怒りは高まる一方でしょう。
というわけで、ウクライナ問題からではなくコロナ感染とワクチン後遺症から話し始めることにしました。
しかし「コロナ騒ぎ」と言っても何から話し始めるか。そして思いついたのがイベルメクチンでした。
日本人で、しかもノーベル生理学・医学賞まで受けた医薬品で、そのうえその有効性が世界各地の医療現場で立証されていたからです。
にもかかわらず、日本政府は「安全性が立証されていない高価なワクチン」を外国から輸入することだけに熱心でした。この点ではWHOも全く変わりませんでした(拙著『ウクライナ問題の正体』を参照)。
とはいえ「コロナ騒ぎ」の本質を分かりやすく示すには何が良いか。
それを最も象徴的に示す事例は何かといろいろ考えたすえに、ふと思いついたのが、テス・ローリー博士でした。
というのは、彼女は元WHOのコンサルタントであり、アメリカでFLCCC(コロナ緊急治療 最前線医師の会)という団体が立ち上げられていたのに呼応して、「英国イベルメクチン推奨開発イニシアチブ」という団体を立ち上げていたからです。
しかも彼女はインタビュー番組で次のように言っていたのです。
「イベルメクチンがこのパンデミックの全ての秘密を解き明かす鍵だ」。
この彼女の発言は、以前にも紹介したように、私の研究所が運営しているサイト『翻訳NEWS』を読んだ読者から紹介された、次の動画インタビュー(日本語字幕付き、約60分)によるものです。
*「イベルメクチン排除の謎を解く」Former W.H.O. Consultant Exposes Takedown Of Ivermectin
「元WHOコンサルタント(テス・ローリー博士)がイベルメクチン排除の背景を暴露」
https://www.nicovideo.jp/watch/sm40907967
これを私の本ブログで紹介したところ、研究員のひとりから次のような感想が寄せられてきました。
「動画を見ました。すばらしい動画だと思いました。エビデンスをとことん大事にするTess Lawrie医師の語り口に感銘を受けました。これを私のできる範囲で拡散しようと思います。私自身これからも繰り返し見たい気持ちです」。
この感想は私も全く同感でした。そこで講演でもテス・ローリー博士の話から切り出したのですが、先述のように時間を削られたので十分に説明できませんでした。
国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授