【連載】コロナ騒ぎ謎解き物語(寺島隆吉)
テス・ローリー博士、BIRD(英国イベルメクチン推進協会)会長

第46回 朝日新聞「治療薬 増える選択肢」を考える⑤:「私たち医師は『ヒポクラテスの誓い』を 守ることができない立場に置かれています」

寺島隆吉

話が少し横に逸れたので、元に戻します。

さて、BIRDの閉会挨拶で、最後にローリー博士は、企業や億万長者ではなく人々の利益を代表する人々を中心とした「新しいWHO(世界保健機関)」を医師たちが結成することを提案しました。

その理由を彼女は次のように言っています。

医師としての我々の役割がこれほど重要になったことはありません。なぜなら、これほど多くの害をもたらすことに加担したことはないからです。

このようにローリー博士は、WHOコンサルタントの地位を失うというリスクを冒してまで、WHOに対する改革を提案しているのです。現在のWHOに対する異議申し立てをしているのです。

それはまさに、ヒポクラテスの誓いの「自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しない」という精神を体現した行動だったというべきでしょう。

たとえWHOが「イベルメクチンは二重盲検法によるテストに合格していない」からという理由でイベルメクチンの現場使用を許さないとしても、現場で患者を治療している医師なら「自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択」せざるを得ないからです。

事実、先ほど紹介した三上クリニックの三上修司医師は、自分の体験をブログで次のように語っています(太字は寺島)。

さて新しく開発された治療薬は高額です。今回七月に承認された抗体カクテル療法はコロナと診断された患者さんに使用することで入院や死亡のリスクを70%減らす、という点滴の薬剤です。700人程度の比較対照試験の結果です。

ということは入院前、軽症のうちから使用しなければなりません。イベルメクチンも重症化や死亡を7割程度減らす、との報告が多いので効果は同程度?でしょうか?

でも価格を聞いてびっくり、一般的に〇〇マブという名のつく抗体医薬品は高額なのです。一方イベルメクチンは2,000円程度ですが。
(中略)
先日、テレビのコメンテーターとして在宅に力を入れている先生が出演されていました。

コロナと診断したら皆にイベルメクチンを飲んでもらう、私の周りでコロナで死亡した人は誰もいない、とお話しされていたのがとても印象的でした。

個人レベルの話なのですべてが正しいとは思いませんが、イベルメクチン投与は供給が十分あれば私も同感です。現在、品薄になっています。

デルタ株感染が主体となり感染者数が急増しています。ただし重症化率は30歳以下0.1%以下、40代で0.3%、50代でも0.8%で以前の株と著変なく特別重症化しやすい株ではなさそうです。(細かい数字は誤っているかもしれません)

一部は重症化しますので感染者の総数が増えれば当然病床は逼迫し、本来の救急疾患の受け入れが制限されることになります。これは何としてでも避けなければなりません。

抗原検査でコロナと診断したらイベルメクチン投与はありだと思います。その場で飲めて、重篤な副作用は極めてまれです。承認薬ではない、は問題ありません。医師個人の責任で行うわけですから。目の前の患者さんによくなってもらうことが一番ですから。(中略)

感染してしまった本人はとても不安です。指定感染症の届け出をして、何もしない、パルスオキシメーターを手渡して、酸素濃度が下がってきたら入院しましょう、では悲しすぎます。攻撃は最大の防御なり、コロナに対しても積極的に先制攻撃を仕掛けなければならないと思っています。
https://mikami-naika-clinic.jp/blog/news/1511/(投稿日2021年8月15日)

 

この「承認薬ではない、は問題ありません。医師個人の責任で行うわけですから。目の前の患者さんによくなってもらうことが一番ですから」の言を読むと、三上医師も、まさに「ヒポクラテスの誓い」の精神に沿って行動していることが分かります。

しかも、 「価格を聞いてびっくり、一般的に〇〇マブという名のつく抗体医薬品は高額なのです。一方イベルメクチンは2,000円程度ですが」という説明にあるとおり、イベルメクチンは安価かつ安全なのです。

ここで三上医師は「2,000円程度」と言っていますが、私も12㎎4錠をネットで注文したときは同じ値段でしたが、後で調べると、100錠1箱を注文すれば1錠の単価は120円程度でした。

他方、このたび政府が輸入する予定のメルク社「モルヌピラビル」は、先にも紹介したように、ひとりあたり8万4,375円または84万円強もするものです。いかに政府がWHOの指示に従って巨額の税金を巨大製薬会社に献金しているがよく理解できるはずです。

また、上で三上医師は、 「テレビのコメンテーターとして在宅に力を入れている先生が出演されていました」とありますが、この人物は先述の「長尾クリニック・長尾和宏医師」だと思われます。

というのは、長尾医師は週刊誌AERAのインタビュー(2021-06-26)で次のように発言しているからです。(太線は寺島)

──これまでに何人ほどのコロナ患者にイベルメクチンを投与してきたのでしょうか。

処方したのは100人ほどで、実際に飲んでいただいたのは50~60人の患者さんです。重症化してからの処方では遅いので、第4波からは陽性が判明した時点でほぼ全員に処方しています。中等症2以上の方には最初から飲んでもらうし、軽症または中等症1の方には、中等症2になった時点で飲めるように、最初から手持ちにしておきます。一人暮らしの高齢者の方、特に認知症の方は飲むのを忘れてしまいかねないので、私が実際に家に行って、目の前で飲んでもらっています。

イベルメクチンは一方的に処方するのではなく、患者さんに説明して、事前に承諾を得た上で出しています。 「賛否両論あるけれど、インドでは飲んで良かったという報告がある」「一般の薬のような副作用はあるけれど、この量だったらまず大丈夫だと思いますがどうですか」と伝えています。

──賛否両論ある中でイベルメクチンを投与するということは、リスクよりも期待できる効果が上回るという考えのもとなのでしょうか。

そうです。私は第1波の時からステロイドを使ってきましたが、ステロイドに比べれば、イベルメクチンの方が薬剤としての重さ・副作用が軽微です。風邪薬とは言いませんが、普段から使っている薬で、常備薬に近い。今まで使っていて、副作用や困ったことは何もありません。

私は専門家でもなんでもないし、ただの町医者です。イベルメクチンについてはいろんな議論がありますし、効くと唱える人もいれば、効かないと言う人もいる。ただ、私は医師として、「やるべきことは全部やる」という意識を持っています。

イベルメクチンというのは数少ない武器の一つで、安価で低リスクのもと使える薬です。

もし使わずに自宅で亡くなられでもしたら、悔やまれると思うんです。急性の病気に対する医療では、病院でも自宅でも、やるべきことを全部尽くしていくのが基本です。そういった意味で、イベルメクチンは外せないものだと思っています。

──イベルメクチンを使っていく中で、効果を実感されたタイミングはありましたか。

過剰にとらえて欲しくないので、私のブログではあえて「おまじない」と言うようにしていますが、効果を実感したことはありますね。自宅療養の患者さんから「苦しい」と電話があり、イベルメクチンを飲んでもらうことがありますが、翌日には元気になって食事できるようになっていることも経験しました。

これを読むと、長尾医師も「ヒポクラテスの誓い」の精神で行動していることが、文面からよく伝わってきます。特に傍線部のところに注目してください。

ところが、繰り返しになりますが、WHOは「イベルメクチンを使用するにしても研究用にかぎる」として現場医師が使わないように縛りをかけているのです。

しかし、WHOが言う「二重盲検法」 「RCT(Randomized-Control Trial:無作為対照化試験)という方法でイベルメクチンの効果が正式にデータとして出されるまでは、1年以上も待たなければならない可能性もあります。

それまで現場医師は、イベルメクチンを自由に使えないので、目の前の患者が重症化したり死んでいくのを、歯ぎしりをしながら待っていなくてはならないのでしょうか。これはまさにヘルシンキ宣言の精神に反する事態です。

他方、 「二重盲検法」は患者を「実験群」と「対照群」に分け、 「実験群」にはイベルメクチンが与えられ、 「対照群」には偽薬(いわゆるプラシーボ)が与られるわけですから、偽薬を与えれた患者はたまったものではありません。

今までの世界各地における膨大な臨床経験からイベルメクチンの有効性は試され済みです。なのに、それを無視して、実験のために偽薬を与えられた患者が重症化していくのを傍観していなければならないとすれば、これは医師にとっても患者にとっても一種の拷問ではないでしょうか。

私が前著『コロナ騒ぎ謎解き物語1』を八木澤守正先生(北里大学)に謹呈したとき、八木澤先生から次のようなメールをいただきました。

厚生労働省に対して、COVID‐19へのイベルメクチンの適応拡大の承認に向けて根気よく交渉を重ねておりますが、実際にイベルメクチンで治療に成功している国内外の医師たちの声には耳を傾けない担当官たちに、人為的なEBM(evidence-based medicine)ではなく、実地医療において得られるRWE(real-world evidence)の重要さを説得すべく努力致しております。

私はこのメールをいただいて、RWE(real-world evidence :実地医療において得られる証拠)という用語があることを初めて知りました。そして調べてみると、RWEに基づく治療がいまでは世界中でかなり広くおこなわれるようになっていることも分かりました。

ですから、このメールにあるとおり、コロナ騒ぎで世界中が大騒ぎしている今こそ、二重盲検法による名前だけの「実証的治療」よりも、RWEに基づく治療が求められているのではないでしょうか。

だからこそ、アメリカではFLCCC(コロナ緊急治療最前線同盟)がアメリカ上院で現場での治療実績を元にイベルメクチンの有効性を証言し、イギリスではBIRD(英国イベルメクチン推進協会)が国際会議を開いてイベルメクチンの有効性を訴え、インドでもインド医学研究評議会(日本医師会にあたる)がイベルメクチンによる治療を政府に要求しているのでしょう。

インドでは、すでに前著でも紹介しましたが、インド弁護士会がインド出身のWHO科学主任(スワミナサン博士)を告訴しています。この科学主任は、かつてWHOの副事務局長であり、現在はWHO科学主任として遺伝子組み換えワクチンを強力に推し進めるため、イベルメクチンの使用を抑圧しているからです。

ところが残念なことに、先述のとおり日本にはFLCCCのような団体はいまだに生まれていません。また日本医師会からも、イベルメクチンについての正式な発言は聞こえてきません。東京医師会だけは記者会見を開き、 「イベルメクチンを現場で活用したらどうか」との提案をしたところ、賛同の声よりも疑問や否定の声の方が大きいという始末でした。

このような事態になっているのは、大手メディアの果たしている役割もあると思います。というのは、朝日新聞も「治療薬増える選択肢」という大きな記事を載せているにもかかわらず、そこで推薦されているのは点滴薬「レムデシビル」や経口薬「モルヌピラビル」といった高価な輸入薬ばかりで、肝心のイベルメクチンについては、ほとんど紙面を割いていないからです。

それはともかく、北里大学では、岡山大学だけでなく興和という企業にも協力してもらって、WHOが要求するようなデータを集める努力をしているようです。

が、その成否に一喜一憂せず、現場医師はRWE(real-world evidence 実地医療において得られる証拠)にもとづくイベルメクチン治療を要求し、正々堂々と天下の大道を歩いて行って欲しいと願っています。それがヘルシンキ宣言の精神だと思うからです。

(寺島隆吉著『コロナ騒ぎ謎解き物語3—コロナワクチンで死ぬか、イベルメクチンで生きるか第5章第5節から転載)

 

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寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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