【連載】紙の爆弾

日朝正常化の好機を逸した岸田政権 サッカー日朝戦取材記 取材・文◉浅野健一(紙の爆弾2024年5月号掲載)

浅野健一

#サッカー #北朝鮮 #FIFA #鄭大世 #岸田文雄 #金与正

 3月21日、2026年6月に開幕するサッカーワールドカップ北中米大会(FIFA=国際サッカー連盟、W杯)アジア2次予選B組第3節の日本対朝鮮民主主義人民共和国戦を東京・国立競技場の記者席で観戦取材した。
6年ぶりとなる両国フル代表の試合は日本(FIFAランキング18位)が開始2分後、田中碧(あお)選手(デュッセルドルフ)が挙げたゴールを守り切り、1‐0で勝利した。朝鮮(同114位)は後半になって快進撃を見せたが無得点に終わった。チケットは完売で5万9354人の観衆が詰めかけた。日本は朝鮮と通算8勝4分け7敗となった。

「同胞応援団」に応えた朝鮮代表

 在日朝鮮の朝鮮大学校(朝大)・朝鮮学校の学生たちを中心に組織された「同胞応援団」の3400人がアウェー側観客席の一角を真っ赤に染め、朝鮮語で「勝て朝鮮」と書かれた横断幕を掲げた。
赤と青の朝鮮国旗が翻る中、そろいの赤いシャツで「必勝朝鮮」「がんばれ、朝鮮」などと声援を送り、太鼓やバルーンスティックを打ち鳴らして一糸乱れぬ応援を展開した。
試合後には、朝鮮代表選手の全員が同胞の応援席前に並び、お辞儀をして感謝の意を表していた。

日本の選手たちが「がんばろう能登!サッカーのチカラをひとつに!」と記した横断幕を掲げて場内を一周した際、朝鮮応援席からも大きな声援があった。
このW杯予選前の2月28日に同じ国立競技場で行なわれたパリ五輪サッカーアジア女子代表決勝戦の日朝戦終了後に見られたのと同じ光景だ。サッカー朝鮮代表の来日は男

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浅野健一 浅野健一

1948年、香川県高松市に生まれる。1972年、慶應義塾大学経済学部を卒業、共同通信社入社。1984年『犯罪報道の犯罪』を出版。89~92年、ジャカルタ支局長、スハルト政権を批判したため国外追放された。94年退社し、同年から同志社大学大学院メディア学専攻博士課程教授。2014年3月に定年退職。「人権と報道・連絡会」代表世話人。主著として、『犯罪報道の犯罪』(学陽書房、講談社文庫)、『客観報道』(筑摩書房)、『出国命令』(日本評論社)、『天皇の記者たち』、『戦争報道の犯罪』、『記者クラブ解体新書』、『冤罪とジャーナリズムの危機 浅野健一ゼミin西宮』、『安倍政権・言論弾圧の犯罪』がある。

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