7月3日~7日のウクライナ情報
国際【7月7日のウクライナ情報】
●ゼレンスキー:「次はロシアはヨーロッパに来る」(2022年7月6日)
ロシアはヨーロッパに侵攻するなんて言ってませんが、ゼレンスキーは欧州諸国に、「だから、これはウクライナの問題だなどと思わず、自分の問題だと思って支援しろ!」と言いたいのでしょう。
ウクライナは借金だらけの国ですが、こんなに威張って「カネを出せ、武器を出せ!」っていう人も珍しい気がします。先日紹介したアメリカの“Money”紙が、ゼレンスキーがアメリカの納税者が納めた税金をどのように資金洗浄(マネー・ロンダリング)しているかを取り上げて、ゼレンスキーに「腐敗王」年間チャンピオンの「称号」を与えていましが、この戦争の後の復興計画について、ウクライナの人々はとてつもない負債返済義務を背負って、どう国家再建を図るつもりでしょうか。
復興には 102 兆円必要だと言ったのはウクライナのデニス・シュミハリ首相ですが、そんなもので済む筈がないでしょう。早く戦争をやめて、ロシア語を話す人々がそんなに嫌いなのならきっぱりとドンバス地方を切り離して、「ウクライナ語を話す人々のウクライナ」の再建のために乗り出した方がいいのではないでしょうか?
ゼレンスキー「ウクライナは始点に過ぎない、ロシアはこの後EUを取りに来る」RT
要らないって!ドンバスが平和になったらさっさと撤退するって言ってたよ!#ヤク中末期 #幻覚 #幻聴 #社会復帰 pic.twitter.com/Bme2TbU7Wq
— Jano66💤 (@Jano661) July 5, 2022
●ドネツクへの砲撃が止まらない(2022年7月6日)
:ウクライナ軍はルハンスクの解放以来、砲撃を強化していると言います。
【字幕】ドネツクへの砲撃が止まらない。NATOの武器が使われたと、いっこ前のニュースで言ってた。
日本は何を応援しているんだ・・・ pic.twitter.com/cUwgnguaTy
— Jano66💤 (@Jano661) July 5, 2022
●もう一度見る:ウクライナに対ロ戦争をけしかけるリンゼイ・グラハムとジョン・マケイン(2016 年)
:アメリカは民主党のオバマ政権以来、ジョーバイデンを中心にウクライナの傀儡化、NATO 加盟勧誘、および軍事化を進めてきたが、2016年12月には共和党のリンゼイ・グラハム上院議員とジョン・マケイン上院議員を派遣し、兵士たちの前で2年前のユーロ・マイダン・クーデターへの礼を述べ、プーチンを敵として対ロ戦争をけしかけ、アメリカがウクライナを支援することを約束している。
前にも一度送った映像だが、もう一度、この戦争を画策したものが誰なのかを再確認する意味で再送する。マケインはこの時脳腫瘍を患っており、痩せて頬がこけ、発言に迫力は欠けるが、海軍航空士官としてベトナム戦争に参戦して捕虜になりながらも耐え抜いたことで英雄視され、この映像の8年前には大統領候補も務めたマケインの激励は特別な意味をもったろう。
日本はジョン・マケインに旭日大綬章を授与している。2018年8月死去。もっとも、この国は、東京大空襲を指揮して一晩で10万人を殺したカーチス・ルメイ将軍に、戦後、航空自衛隊創設に貢献したとして勲一等旭日大綬章を与えた国ではありますが。
6年前の2016年、
リンゼー・グラハム上院議員とジョン・マケイン上院議員が、🇷🇺を打ち負かすのに必要なすべての武器を米国が提供することを保証しています。この戦争はモスクワによってでは無く、ワシントンによって望まれ準備されました。 pic.twitter.com/CTqGBeekQU
— WE_ARE_THE_RONIN🎗 (@Allisvanity2012) June 21, 2022
●フランス人ジャーナリストが伝えたリシチャンシクの住民の様子(2022年7月6日)
:日本語字幕はありませんが、住民たちが喜んでいる様子は伝わるでしょう。
リシチャンスクに残ったFrance 24の🇫🇷フランス人ジャーナリストが地元の人に話を聞いた。
🇷🇺ロシア軍の到着を喜び解放を祝う市民🎉
“喜び “を叫びたくなる。
周りはみんなそんな雰囲気なの…🐸この婦人の慎ましき喜びが、
間もなく人類の大きな喜びの第一歩となる事を我々は感じていよう! pic.twitter.com/y2e7Uzf9Fz— morpheus💊🍊 (@morpheus7701) July 6, 2022
●ショッピング・センター爆撃の作図画像
ウクライナ軍の広報戦略の基本は、要するに「ロシア軍が軍事施設だけではなく、一般市民の住宅や病院や劇場や商業施設を攻撃していることを演出すること」にあるようだ。
西欧社会は総じてウクライナ発表の映像をそのまま流すことが多いようだが、NHKも下のような映像をそのまま流した。これはいかにもミサイル着弾の瞬間をとらえた映像のようでありながら、前後のコマを見るとこのミサイルはこの段階で突然現れているので、後から画像に描き込まれたものであることは疑いない。
映像とは形も違うので、作図なら作図と断るのが放送倫理上も必要ではないか。
●「営業中のショッピングセンターへロシア軍がミサイル攻撃」というゼレンスキー氏の嘘がばれた(2022年7月4日) by シェリル(記事末尾に自己紹介)
日本の報道機関は米英の流す報道を 100%鵜呑みにしてロシアを非難し続けていますが、6/27 に「1000 人の買い物客がいた営業中のショッピングモールにロシア軍のミサイルが直撃」というニュースに関してもそうです。形がヨタヨタしていて、白い縁取りがある
上の写真:そのニュースを伝える西側メディアの twitter:Russia Accused Of Bombing ShoppingMall w/ 1000 People inside
Russia Accused Of Bombing Shopping Mall w/ 1000 People inside https://t.co/KQ8BeGqCZu
— ScreamingSardine (@ScreaminSardine) July 1, 2022
上のショッピングモールの駐車場の写真を見ても分かる通り、車もほとんど止まっておらず、人もまばらで、当時 1000 人もの人が そこで買い物をしているようには見えません。
ロシア軍はこれについて何と言っているかというと、「6/27、ロシア軍は高精度ミサイルで米国と欧州から運ばれた兵器や弾薬が格納されてるクレメンチュクの機械工場を攻撃した。」と言っています。地図上に赤い爆発のようなマークが 2 箇所ありますが、そこが攻撃した箇所だと。
上の写真のオレンジ色の炎のようなマークがあるところが”営業停止中”のショッピングセンターで、そこは兵器格納庫をミサイルで攻撃したときの火が燃え移って火災が発生したとのこと。となると、西側メディアやウクライナ政府が言う通り、そのショッピングモールが本当に営業していたのか、ロシア軍が言うように営業停止していたのか、どちらかが嘘をついている ということになりますが・・・。
・上の twitter 投稿の和訳↓
「機能していないショッピングモールでの火災は すぐ近くの工場で西側が供給した弾丸の爆発により起こった。そのモールは 3 月から閉鎖されており、倉庫施設として使われていた。私は ゼレンスキーはそれに気づいていたと確信しているよ」。
このショッピングモールについてはこの Wikipedia の記事を読んでみると、色々と面白いことが分かりました。このショッピングモールを元々運営していたアムスターという会社は ウクライナの東部、ドネツクから創業した小売チェーンだったわけですが、事業を東部地域以外にも順調に拡大していったようです。
しかし、2008年のリーマンショックで破産の危機になり、創業者のヴァゴロフスキー氏は資産家のヴァジム・ノビンスキー氏に相談し、ノビンスキー氏の会社であるスマートホールディングが多額に出資して資金繰りを助けるとともに、株式の70%を手に入れます。創業者のヴァゴロフスキー氏の持ち株比率は減ったものの、まだ15%の株主でありアムスターの役員や店舗運営を担う管理者として残っていたわけですが、そのヴァゴロフスキー氏とスマートホールディングの間で対立が起こります。そして同時期にウクライナでは クーデターや内戦も発生。
ヴァゴロフスキー氏はアムスターのショッピングモールの経営権を完全に手に入れるべく、2014年の3月と10月にショッピングモールの事業の継承と商標を買うための新しい会社を設立。しかし、大株主であるスマートホールディングの同意もなかった為に、ヴァゴロフスキー氏は役員を解任され追い出されます。しかしヴァゴロフスキー氏が連れてきた民兵集団が 店へ従業員や客が立ち入るのを禁止して店が運営停止状態になったようです。
これは wikipediaに書いてあることではなく私の推測ですが、ヴァゴロフスキー氏はウクライナ東部の分離独立派の協力者とみなされたのでしょう。このアムスターのショッピングモールは最初の店舗がウクライナ東部のドネツクから始まっており、そこから拡大していったので、18店舗が事実上、ウクライナ政府の支配下でない東部2州にあります。そしてヴァゴロフスキー氏によって管理されていたそれらの地域の店舗は今は地元の分離独立派によって占拠されており、スマートホールディングはウクライナ東部地域の内戦が解決したら、その18店舗を取り戻す計画だったようです。
2015年7月、スマートホールディングはキエフに拠点を置くウクライナ最大のスーパーマーケット会社「フォジーグループ」とのパートナーシップに合意、ウクライナ政府管轄地域での店舗運営を行う予定だったようですが、この計画も立ち消えに。しかし店舗は復活し その多くは「シルポ:Silpo」という名に変わり、一部はアムスターの名前のままで運営されるようになります。
その後、(ヴァゴロフスキー氏が運営する)ショッピングモール会社のアムスターはドニプロペトロウシク州裁判所で2019年7月23日に破産を言い渡され、2020年12月、イゴール・マゼパ氏というキエフ在住のビジネスマンが所有する投資会社、マデラデベロップメントが アムスターのショッピングセンター、土地、商業設備をオークションによって手に入れます。(これは私の解釈ですが、要するに親露派の創業者ヴァゴロフスキー氏とその会社アムスターを追い出して、裁判所には強制的に破産を宣告させ、それを米の投資会社で働いたこともあるキエフ在住の投資家イゴール・マゼパ氏が買い取ったという、裁判所を介しての親露派→親宇派の資産の強制移転ということではないかと思います)。
創業者とリーマンショックで資金を出した大株主とのこのような企業内抗争や営業停止がありながら、なんとか運営を続けていたショッピングモールについてですが、ビジネス紙のForbes(2022年2月25日号)で ウクライナ戦争開始後にショッピングモールを閉鎖したことが報じられています。
上の twitter 投稿の和訳↓
Forbes(2022年2月25日号)で Selpo(シルポ)のオーナーがウクライナ戦争の開始によって、継承したショッピングモール30箇所の閉鎖を発表。以上のことから見て、このショッピングセンターは4ヶ月前に閉鎖されていたということが分かり、ゼレンスキー大統領が言ったような「1000人が買い物をしていたショッピングモールにロシアのミサイル攻撃があった」というのは嘘であることが分かります。ですが、ゼレンスキー大統領の発言が嘘であることがバレるとまずいと思ったのか、Google が このショッピングモールは「永久に閉鎖」と当初表示されていたのが、6/28 の昼過ぎから、「開店中」と情報を修正していることが分かっています。
上はTelegramに誰かが投稿したこのショッピングモール Amstor(アムスター)のGoogleからの情報。6/28 の正午の時点までは 左の写真の通り、赤字でPermanently closed (永久に閉鎖)と記載されているのに対し、その後、右の写真のようにOpen(開店中)と情報が訂正されているではないですか。西側メディアの流すプロパガンダ情報が矛盾しないように、Googleもこうやって情報を操作しているのですね。それがよく分かる事例です。
英BBCはもっとひどくて、そのショッピングセンターに週1回買い物に行っている という地元の女性の、明らかに嘘と分かる証言まで掲載しています。BBC は、近隣の村在住で定期的にクレメンチュクに買い物に行っているという女性から、ショッピングセンターは「常に営業」していて、少なくとも週に1度は家族も訪れていたとの証言を得た。そもそも 1000 人も買い物をしている最中のショッピングセンターの駐車場があんなに車も人も少ないはずがありません。永久閉鎖 開店中:22時閉店
写真の中の下の方、白い屋根のところがショッピングセンター。上の方にある、大きな池がある公園写真の公園側から撮ったビデオ twitter がありますが、ミサイルがヒットした瞬間のもので、公園のすぐ後ろ(工場)で爆発が起きています。(上記 tweet の和訳)
ショッピングモールは火事に、工場は(ミサイル)攻撃を受けた。公園の池は工場の反対側にある。ミサイル攻撃が監視カメラ映像で見られる。そのショッピングモールはすでに 4ヵ月間閉鎖されていた。〈この記事の投稿者自己紹介〉シェリル新型コロナ騒動、ウクライナでの戦争をきっかけに、日本で流れているニュースがおかしいのでないかと思い、日本のマスコミや日本政府の姿勢を疑い始めました。
私が日頃チェックしたニュース記事の中で、皆さんに紹介したいものや、日本政府に対する不満をつぶやいていきたいと思います。私は日本で生まれ育ち、海外在住経験もない日本人で、政治的には無党派であり、宗教も無宗教です。
※ウクライナ問題関連の注目サイトのご紹介です。
https://isfweb.org/recommended/page-4879/
※ご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。