【特集】参議院選挙と改憲問題を問う

参院選後の日本の進路を問う~独立言論フォーラム・シンポ(後):煽られる戦争の危機、日本の進路とは

ISF事務局

上記の講演の後に、鳩山氏、れいわ新選組代表・参議院議員・山本太郎氏、前衆議院議員・川内博史氏、植草氏、東京新聞記者・望月衣塑子氏の5名が登壇し、ISF独立言論フォーラム編集長・木村朗氏の司会により、パネルディスカッションが行われた。

左から、ISF(独立言論フォーラム)編集長・木村朗氏、れいわ新選組代表・参議院議員・山本太郎氏、鳩山氏、前衆議院議員・川内博史氏、植草氏、東京新聞記者・望月衣塑子氏。

 

川内氏は、米国とウクライナの対立の要はウクライナにあり、米国と中国の対立に日本が関わるなか、戦争の決定権は政府にあり、このままでは戦争になる可能性があるため、日本は自国が抱える危機に対処することが必要だと語った。

山本氏は、参院選の結果について「選挙で与党対野党という統一軸ができず、それぞれの野党が統一候補を出さずに戦った」ことが原因だと述べた。社会保障が脆弱であるなか、消費税増税や物価高騰などの経済問題がこの国の危機を生んでいる。政治に関心をもつ人を増やすには、国民が安心して生活を送り、1人ひとりが心のゆとりをもてる社会にすることが必要だ、と述べた。

望月氏は、「岸田首相はこれまで原発の新増設や建替えを考えておらず、段階的に原発への依存を減らしていくと言ってきたが、8月24日に、原発の新増設や建替えを検討するという、これまでとはまったく逆方向の方針を発表した。

これについて、「考えられる理由として、『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』(柳沢高志著)のなかで、菅前首相が岸田氏をやりたいことがない人だと評価していた通りの人柄であるためだと考えています」と語った。

岸田首相が原発の新増設を検討すると踏み込んだ発言し始めたのは、秘書官として選んだ島田隆・元経済産業事務次官が「小型モジュール炉(SMR)」などの原発増設を信念としてもっており、「やりたいことがない岸田首相が官僚の手足として動いているためだ」と締めくくった。

植草氏は、「岸田首相は自分の考えがなく、経産省や財務省が推進する政策をそのまま発表しています。防衛費を国内総生産(GDP)比2%の水準に増やすという方針は米国の要請によるものです」と話した。

鳩山氏は、沖縄に行くと台湾有事に対して脅威を抱いていることを感じると言い、「日本は、危機をあおられていることを受け、あたかも戦争前夜であるかのような雰囲気が漂っています。しかしながら、この戦争前夜の雰囲気により、米国からGDP比2%におよぶほど多くの武器を購入させられることになりかねないため、日本は冷静になるべきです」と述べた。

木村氏は、「軍産複合体の利益や軍拡のために戦争の危機が煽られています。日中戦争や核戦争は起こらないと必ず言い切れるわけではありません。米中対立の代理戦争として、米国が状況をつくり出し、日中戦争を起こされる懸念があります」と語った。

以上、「参院選後の日本の進路を問う~独立言論フォーラム・シンポ」の総括である。

(『Net IB-News』より転載)

 

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