【連載】ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 メールマガジン
ノーモア沖縄戦

メールマガジン第36号:新たな戦没者を出さないために~ノーモア沖縄戦連続講演会に寄せて

ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会

・今週の南西諸島軍事強化トピックス(2022年6月27日~7月3日)

<ここに注目!!>
◇「日米は戦争を準備」 台湾有事 岡田氏 那覇で講演(沖縄タイムス、2022.6.27)
◇「台湾有事 住民犠牲に」 命どぅ宝の会 「戦争回避」強調(琉球新報、2022.7.1)

「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」は6月26日、那覇市で共同通信客員論説委員・岡田充氏を招いた講演会「南西諸島有事を勃発させないために」を開催した。

岡田氏講演のポイントは、中国側に台湾武力統一の差し迫った意図はなく、「台湾有事」は米国による「作られた危機」であること。日米安保が「対中軍事同盟」に変質し、南西諸島に攻撃拠点を置く「日米共同作戦計画」は戦争シナリオにほかならないこと。台湾有事で沖縄が「中国ミサイルの攻撃目標、戦場となり住民が巻き込まれる」(琉球新報)こと。戦争の危機を回避するために、①中国敵視政策の停止、②「一つの中国」政策の再確認③外交努力による平和解決が提起された。

◇欧州引き込み安保協力 首相G7サミットデビュー(琉球新報、2022.6.29)
◇NATO会議初出席 首相、アジアへ関与歓迎(沖縄タイムス、2022.6.30)
◇日韓停滞 3カ国結束に影 対中戦略疎外 米は不満 (沖縄タイムス 2022.6.30)

岸田首相はG7デビュー、NATO会議にも日本の首相として初出席。米国はG7、欧州NATO各国を「中国包囲網」に唱導し、岸田首相は嬉々として旗振り役を演じた。欧州NATOは「中国包囲」に前のめりだが、韓国は対中国の共同戦線に距離を置く。

「米政府は、日米間がまとまりやすい北朝鮮問題で結束を強めることで、中国と戦略的パートナー関係を保つ韓国を引き寄せて対中包囲網拡大につなげる青写真を描く」と米国の韓国巻き込み戦略は露骨だ。

韓国がアジアの隣国であり経済大国の中国との良好な関係を保つのは当然だ。先のアジア安全保障会議でASEAN各国は米国、日本の「対中包囲」の扇動に冷ややかな目を向けた。

「米国か中国か」の二者択一に警戒感(産経新聞)、マレーシア国防相は「ASEAN10カ国は自分たちの運命を決めることができる。いかなる大国もこの権利を奪えない」と述べ、米中いずれかの陣営に帰属するような展開は避けたいと強調した(産経新聞)。

右寄りの産経新聞ですらこう書いた。米国に付き従い隣国中国との関係を分断する日本政府の対応は、アジアの安定、日本の国益を損ねている。

◇住民避難の限界「議論を」 県有識者会議 有事対応で指摘 緊張緩和の必要性求める(沖縄タイムス、2022.7.1)
◇台湾有事「想定議論を」 県有識者会議 国民保護法も言及(琉球新報、2022.7.2)

「台湾有事で沖縄は戦場になる」と軍事専門家が指摘するなかで、あたかも有事の住民避難が可能であるかのように「石垣市、宮古島市が住民保護計画」、「沖縄県、住民避難訓練へ」と計画、訓練が一人歩きする様相を見せている。

県有識者会議から「有事の国民保護法の住民避難が非現実的なものになっている」(沖縄タイムス)と批判の声が上がった。石垣市の保護計画では「全住民の避難に10日間」(琉球新報)、宮古の保護計画は「航空機381機必要」(同)。

台湾有事の南西諸島有事は「ミサイル戦争」(小西誠氏)と言われる。ミサイル戦争下で人口5万の石垣市、宮古島市の住民の逃げる場所はなく、島外に逃げるいとまがあるはずもない。「戦時の住民避難は不可能」(佐道明広中京大学教授、新報)。

不可能な住民避難のために「避難区域」を設け、「避難訓練」を行わせるのが政府の算段であろう。騙されてはいけない。「戦争の選択肢はありえない」が結論だ。

宮古島の駐屯地 陸自が3年記念 市民団体は抗議(沖縄タイムス、2022.6.27)

「日米は戦争を準備」 台湾有事 岡田氏 那覇で講演(沖縄タイムス、2022.6.27)

自衛隊や米軍機「運用に影響も」 風力発電設備巡り防衛相(沖縄タイムス、2022.6.27)

ミサイル強化 実情報告 東京 沖縄の基地パネル展示(琉球新報、2022.6.27)

南西地域配備「一部改善を」防衛省行政レビュー(沖縄タイムス、2022.6.29)

防衛費の大幅増 自衛隊強化必要 金城・河野氏の政策(沖縄タイムス、2022.6.29)

欧州引き込み安保協力 首相G7サミットデビュー 中朝ロと対話停滞、緊張続く(琉球新報、2022.6.29)

日米韓、安保協力を強化 対北朝鮮 5年ぶり首脳会談(沖縄タイムス、2022.6.30)

日韓停滞 3カ国結束に影 対中戦略疎外 米は不満(沖縄タイムス、2022.6.30)

NATO会議初首席 首相、アジアへ関与歓迎(沖縄タイムス、2022.6.30)

住民避難の限界「議論を」 県有識者会議 有事対応で指摘 緊張緩和の必要性求める(沖縄タイムス、2022.7.1)

有事想定計画 自治体任せ 避難に壁 県、国の関与促す (沖縄タイムス、2022.7.1)

台湾有事「想定議論を」 県有識者会議 国民保護法も言及(琉球新報、2022.7.2)

(「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 メールマガジン第36号」より転載)

 

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