【連載】新型コロナ騒動を検証する〜その存在証明から目的まで〜(高橋清隆)

第4回 無症状感染はあるか?

高橋清隆

「台湾論文」は20年5月1日、『JAMA Internal Medicine』でオンライン出版された。台湾で、100人の新型コロナウイルス(COVID-19)患者(Index case、発端患者)と濃厚接触した2761人を追跡調査した結果、22人が二次感染(secondary case)し、うち10人は発端患者が発症前の無症状期に感染していたことが分かったというもの。

しかし、無症状感染確率は0.362%にすぎない。もちろん、「感染者」とはPCR検査陽性者のこと。社会生活全般を制限するには根拠が弱すぎないか。

この論文について大橋眞・徳島大学名誉教授に評価を求めたところ、次の問題点が指摘された。①同じ場所にいたことがあれば感染したことにしているにすぎず、ウイルス性の伝播があったか不明②前検査が行われておらず、参加者がもともとPCR検査陽性者だった可能性を否定できない③純化もせずドロステン博士が決定したPCR検査法が臨床検査に堪えられるか④感染確率が低く、しかも風邪程度の症状。

大橋氏は「本当に無症状の人がウイルスをまき散らしていると言うなら、ウイルスを測定する実証実験が必要だ」と述べている。

20年11月20日、科学雑誌『ネイチャーコミュニケーションズ』が1000万人規模の中国での調査に基づく研究論文(https://www.nature.com/articles/s41467-020-19802-w)【写真4】を発表した。

写真4

 

300人の無症状感染者と濃厚接触した1174人を追跡調査した結果、全員に検査陰性が出た。無症状者からの感染率リスクが否定された形だ。

しかし、厚労省はこの論文に一切言及していない。筆者が厚労省に「こちらの方が新しく、規模も大きく、台湾論文より政策の依拠するところとして、より妥当と考えるべきではないか」と公開質問状で尋ねた。回答は「日本政府の責任の下行ったものではないため、当該論文の内容に関してお答えすることは困難です」だった(http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/archives/2039146.html)。

 

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高橋清隆 高橋清隆

反ジャーナリスト。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。元ローカル新聞記者。著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)、『亀井静香が吠える』(K&K プレス)、『山本太郎がほえる~野良犬の闘いが始まった』(Amazon O.D.)など。翻訳にデーヴィッド・アイク『答え』第1巻[コロナ詐欺編](ヒカルランド)。2022年3月、メディア廃棄運動を開始。 ブログ『高橋清隆の文書館』http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/

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