【連載】コロナ騒ぎ謎解き物語(寺島隆吉)

第4回 奇々怪々なるワクチン開発劇―WHOがパンデミック宣言をしてもいないのに―

寺島隆吉

なぜファウチ所長は自分たちの研究成果を捻じ曲げる発言をしたのでしょうか。それが私にとって、この間ずっと謎でした。

それが、この小論を書くに当たって、この間の事件を時系列で辿っていくうちに、はっと謎が解けました。3月11日は、WHOがパンデミックを宣言した日だったのです。ファウチ所長は、WHOによるパンデミック宣言に口裏を合わせる必要があったのです。

テドロスWHO事務局長は、1月30日に、中国国外で確認された症例が150件しか報告されていないにもかかわらずPHEIC(フェーイック)宣言をしました。

多分、あくまでワクチンを世界的規模で強力に推し進めようというWEF(世界経済フォーラム)やビル・ゲイツの圧力に抗しきれなかったのでしょう。WHOの財源はWEFやゲイツ財団に大きく依存しているからです。

そしてついに、WHOは3月11日にPANDEMIC(パンデミック)を宣言することになりました。しかし、この時の中国はコロナウイルスをほぼ制圧し、中国での新たな感染者数は2桁にまで減少していました。

3月7日で99例で、このうち湖北省以外での新たな感染例は24例。これらは「輸入された感染例」、すなわち外国から運ばれた感染で、17例が甘粛省、3例が上海市、3例が北京市、1例が広東省でした。

パンデミック宣言は、あくまで「疫病の世界的大流行(PANDEMIC)」の宣言ですから、致死率が極めて高いときに発令されるべきものです。ですから、世界的な疫病爆発が抑え込まれた時にパンデミック宣言というのは、いかにもおかしな話です。

そのうえ、もっと奇妙なことは、WHOによる大規模なワクチン計画がテドロス事務局長により発表されたのは、2020年2月28日のことでした。

ふつう大規模なワクチン計画が発表されるのは、宣言がされてからであるべきでしょう。ところが今度は、まったく逆でした。

以下では、項を改めて、その謎解きをしてみたいと思います。

このワクチン計画が最初に発表されたのは、1月21日~24日に行われた世界経済フォーラムのダボス会議でした。ところが、WHOがいつまで経ってもパンデミック宣言を出さないのでは、仕事がしにくくて仕方がありません。

錦の御旗がなければ、ソロス財団やCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)、あるいは、それを裏で支えているグラクソ・スミスクライン社などの巨大製薬会社は、ワクチン製造に堂々と乗り出せないからです。

そこで、とりあえず2020年2月28日に、WHOによる大規模なワクチン計画をテドロス事務局長によって発表させ、正式なパンデミック宣言は、約10日遅れの3月11日ということになったのではないでしょうか。

ドロステン博士の論文や中国の調査チームの論文が発表される前の1月21日に、ドロステン博士のPCRテストを世界のスタンダードテストとして使うよう世界各国に推奨したのと、まったく同じパターンです。

つまり、新型コロナウイルスの実態が何も分かっていなければPCRテストを開発できるはずもないのに、しかもドロステン博士のテストの信頼性を確かめることもせず、それを世界各国に推奨したのです。

しかし、ワクチンを皆に接種させるためには「やはりワクチンなしには、このコロナ騒ぎは収まらない」と思わせなければなりませんし、そのためにはパンデミック宣言をして皆を恐怖に追い込まなければなりません。

とはいえ、パンデミック宣言をしても感染者が増えなければ、皆は恐怖感を持ちません。そのためには一刻も早く感染者を増やす必要があります。そのためにドロステン博士の論文が正式発表されなくても、彼が開発したPCRテストを世界のスタンダードテストとして使うよう世界各国に推奨しなければならなかったのでしょう。

以上のことを時系列で整理し直すと次のようになります。

2019年
12月末 SARASウイルス患者が中国で発生。
12月31日、中国の調査チームが湖北省武漢へ。

2020年
1月1日、ドロステン博士がウイルス検査のためのPCRテストを開発し始める。
1月7日、中国は新種のウイルスが発見されたと発表。
1月21日~24日、ダボス会議
テドロス事務局長もビル・ゲイツもダボス会議に出席。ゲイツ財団は今後10年間ワクチンに100億ドル投入することを発表。
1月21日、ドロステン博士がPCRテストについての論文を専門誌に投稿。
1月21日、テドロス事務局長は、このドロステン論文を世界各国に推奨。
1月22日、ジュネーブでWHO緊急対策委員会。
1月22日、ドロステン論文の査読。
1月23日、上記論文が受理され、専門誌に正式発表。
1月24日、中国調査チームから初めての報告書提出。
1月30日、WHOは「緊急事態」(PHEIC)だと宣言。
1月30日、中国国外で確認された症例は150件のみ。
2月3日、正式に新型コロナウイルスの全遺伝子を解読したとして、中国が論文を公開。
2 月28日、NIAIDファウチ所長らの論文「COVID-19の致死率は、季節性インフルエンザ並みの0.1%未満」。
2月28日、WHOによる大規模なワクチン計画。
3月7日、中国での発症は99例のみ(ただし湖北省では75例)。
3月11日、WHOはパンデミック宣言。
3月11日、ファウチ所長は「COVID-19の致死性は季節性インフルエンザの10倍だ」と発言。

さて前述のとおり、テドロスWHO事務局長は、このようにドロステン博士の尻を叩きながら、新型コロナウイルスのPCR検査方法を開発させました。

そして、テドロス事務局長は、ドロステン博士の論文の正式発表を待ちきれずに、博士のPCRテストを使うよう、見切り発車で世界各国に推奨したことも、前述しました。

しかし、このように急がせたためでしょうか、最近になってドロステン博士の論文に10個もの根本的問題があることが分かってきました。

それが次の3つの記事です。

(1)COVID-19検査の根拠となっている欠陥論文は、撤回へ。科学者たちがその論文の10個の致命的な問題点を暴露
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-469.html(『翻訳NEWS』2020-12-25)。

(2)「ドロステンのPCR検査には10個も致命的な欠陥がある!」世界の専門家たちが警告。「こんな検査は中止しないといけない」。その通りだ!
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-463.html(『翻訳NEWS』2020-12-25)。

(3)ポルトガルで、「コロナPCR検査は目的にそぐわない」という画期的な判決!それで大手メディアがやったことは?無視だ。
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-467.html(『翻訳NEWS』2020-12-25)。

PCRを考察してノーベル化学賞を受賞したキャリー・マリス博士は、もともと「PCRは感染症の診断に使うべきではない」と言っていたのですから、このような事態になることは予想されていたことでもありました。

先の記事の原文は英語ですが、幸いなことに、その翻訳が先述の『翻訳NEWS』に載っています。で、詳しくはそちらを参照していただきたいのですが、ここでは取りあえず、その要点のみを次項で説明させていただきます。

上記で問題にされている10個の根本的問題については、先述のとおり『翻訳NEWS』に載っていますから、それについては割愛し、ここではドロステン論文の審査過程と「利益相反」の問題についてだけ、触れておきたいと思います。

上記(1)の記事によると、ドロステンの論文は、「Corman-Drosten Paper」と呼ばれていて、Eurosurveillance という専門誌に載りました。しかし専門誌に投稿されたのが1月21日で、それが受理されてEurosurveillanceに載ったのが1月23日でした。

しかし学術的論文が専門誌に載るためには「査読」という手続きが必要となります。ところが、上記のような日程だと「査読」のために費やされた時間は1月22日の1日だけということになります。

私も時々「査読」を頼まれることがありますが、丁寧に論文を読み、それが紀要や機関誌あるいは専門誌に載せる価値があるかどうか、欠点があるとすればどこを修正すれば良いかなどを評価して、コメントを書くとすれば、1日ではとても不可能です。

もちろん一読して、このようなものは全く価値がないという論文の場合、「査読」は1日で済みます。

最近では論文をPDFファイルとしてメールに添付して送ることも可能になったとはいえ、郵送で送ってこられた論文を、また郵送で送り返すとなれば1日では済みません。

しかし、先述のとおり一読して全く価値がないという論文の場合以外は、ふつう「査読」を1日で済ますということは考えられません。まして「査読」はふつう複数の人に頼みますから、査読が1日で終わることは考えられません。

先述の翻訳記事(1)でも、このような査読スピードはギネスブックに載せる価値があると揶揄ゆされています。と同時に、この記事は、もうひとつの問題を指摘しています。ここで指摘されていたのは「利益相反」の疑いです。

その問題を、この記事は次のように述べています。

「もとの研究をおこなった研究者たちの中には、少なくとも4名の密接な『利益相反』関係がある者がいたのだ。そのうち2名は、この研究発表を出版したうさんくさい医学ジャーナル誌Eurosurveillance の編集局員だった。そして研究者たちの少なくとも3名は、ドロステン論文にもとづくPCR検査を最初におこなった企業に雇われていた!」。

製薬会社・ワクチン産業は利権を求める人たちで汚れきっていることは珍しくないのですが、ご覧のとおり、その周辺に蠢いている人たちも、似たり寄ったりだったのです。

(寺島隆吉著『コロナ騒ぎ謎解き物語1—コロナウイルスよりも コロナ政策で 殺される—』の第3章から転載)

 

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寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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