【連載】コロナ騒ぎ謎解き物語(寺島隆吉)

第39回 朝日新聞「ワクチン先進国 悩む再流行」を考える①:ワクチンが感染者を増やしている!?

寺島隆吉

さて次はイギリスのグラフです。ジェラール・デレピーヌ博士は次のようなグラフを紹介して解説をつけています。

イギリスでの流行の指数関数的な増加。過去最高のワクチン接種率も突然の流行の再発を防げない。

英国はアストラゼネカのワクチン接種のヨーロッパチャンピオンであり、人口の70%以上が1回目のワクチンを接種し、59%が完全な2回接種を終える予定だ。

この高い「接種率」をもってしても、夏の初めの爆発的な感染を防ぐことはできず、7月中旬には
1日あたり最大6万人の新規感染者が発生した。

ワクチン接種にもかかわらず、このように大幅な流行の再燃に直面して、オックスフォード・ワクチン・グループのアンドリュー・ポラード代表は、「ワクチン接種による集団免疫は神話である」と議会で認めました。

この感染症の流行再燃に伴い、入院や重症患者、死亡者も再発している。

8月の公式報告書によると、死亡率は、完全にワクチンを2回接種したコロナ患者(679人)の方が、ワクチンを接種していないコロナ患者(390人)よりも多かったため、死亡率に対するワクチンの予防効果への期待は無残にも否定されてしまった。

ご覧のとおり、イギリスでも「完全にワクチンを2回接種したコロナ患者(679人)の方が、ワクチンを接種していないコロナ患者(390人)よりも、死亡率が高かった」のです。ここでもワクチンの効果がなかったことは明白です。

しかし、イギリス政府は、最初は「ワクチンをすれば元の生活に戻れる」と言っていたのが、途中から「2回の接種が必要だ」と言いだし、今は3回目の「ブースター接種が必要だ」と言い始めています。

ところが朝日新聞は、「感染5万人超でも『共生』維持」という見出しを掲げ、この事態を受けて英国医師会が「マスク着用の義務化など規制復活を求めている」ことを無批判に紹介しています。

そもそも遺伝子組み換えワクチンは本来のワクチンとは全く異なっていて、危険を内包していたものなのです。にもかかわらず朝日新聞は、その「アストラゼネカのワクチン接種」が問題だったのではなく、政府が規制を緩和し、コロナとの「共生」を目指したから死者が増えたと言いたいようなのです。

インフルエンザを見れば分かるように、伝染病のウイルスというものは、変異を繰り返しながら弱化し、人間はそれと「共生」しながら現在に至っているというのが、これまでの歴史が教えてくれたことなのではないでしょうか。

ところが朝日新聞は、どうも、そのような共生を望んでいないかのように見えます。というのは、「免疫を高める3回目のブースター接種」という表現をしていますから、デルタプラス」という新しい変異株に立ち向かうにはブースター接種しかない、と考えているように読み取れるからです。

しかし、これでは無限の悪循環を繰りかえしていくことになりかねません。

というのは、アメリカのコロナ政策を取り仕切っているファウチ博士は、新型コロナが流行りはじめた頃に発表した論文で、致死率はインフルエンザと変わらない(0.1%)と言っていたのに、WHOがパンミック宣言をしたとたんに前言をひるがえしました。そして「コロナの致死率はインフルの10倍(1%)だ」と言い出した頃から、事態が一変したからです。

その詳細は前々著『コロナ騒ぎ謎解き物語1』で書きましたから、ここでは詳しい説明を省きますが、要するにワクチンをうてばうつほど、私たちは悪循環の罠にはまって抜け出せなくなる恐れがあるわけです。典型例がイギリスやシンガポールだったのではないでしょうか。

その証拠に、先ほど紹介したモンタニエ博士は「COVIDワクチンが変異種の原因を作り出しているためCOVID問題が永久に終わらない」と言っているのです。

このモンタニエ博士の言うことが本当だとすれば、私たちはワクチンを打ち続けているかぎり元の生活には戻れないことになります。ましてコロナでは死ななかった若者や子どもからも、多くの死者が出ることになります。

マスクを強制される生活に耐えきれず、自殺者が続出する可能性もあります。自殺する勇気がない若者は他人を殺すことによって心に堪った毒物を吐き出そうとするかもしれません。最近、東京・京王線で起きたナイフによる殺人事件は、その予兆かもしれません。

(3)自殺11年ぶり増コロナ影響か、女性や若者が増加(日経新聞2021-03-16)
(4)増加する主婦の自殺、 「家庭に逃げ場がない」の声(週刊女性PRIME 2021-07-14)
(5)コロナ禍が要因か、子どもの自殺が過去最多に前年度比31%の大幅増加(東京新聞2021-10-14)
(6)京王線刺傷事件「小田急線事件を参考に火をつけた」と容疑者供述(毎日新聞2011-11-01)

ここで、もうひとつ紹介しておきたいモンタニエ博士の発言があります。博士はそれを次のように述べています。

 

疫学者たちが認識はしているのに、口にふたをしている。それが、ADE(抗体依存性感染増強)と呼ばれる反応だ。

今このADEが世界各国で起こっており、その反応が出ている国というのは、 「ワクチン接種が進めば、死者数も増えている」国々である。

(註)ADE「抗体依存性感染増強」とは、ウイルスなどの病原体と戦うために体内に存在する抗体が、ウイルスの増殖や症状の悪化を促進してしまう現象のこと)

このモンタニエ博士のADE発言については、まだまだ検証を重ねる必要はあります。

というのは宮坂昌之・大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授も、こうした見方に否定的だからです。

(7)ワクチン接種の時限爆弾「ADE」は本当に起きるのか?
https://news.yahoo.co.jp/articles/b06ed0027aa96283f94311bc8dc18069a20a3644?page=1(現代ビジネス2021-10-13)

しかし、世界で最も率先してワクチンを推進した諸国の事例が、 「ワクチンがコロナウイルスに効果を発揮していない」ことを示していることだけは確かでしょう。

何しろ「ワクチンさえうてば免疫力がつき、二度と感染しない」というのが推進派の持論だったはずなのですから。

そのことを、さらにジブラルタル、マルタ、アイスランド、イスラエルなどのワクチン先進国を例に説明するつもりでしたが、もう夕食の時刻も近づき、私も力尽きましたので、続きは次節に回します。どうかお許しを。

(寺島隆吉著『コロナ騒ぎ謎解き物語3—コロナワクチンで死ぬか、イベルメクチンで生きるか第4章第1節から転載)

 

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寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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