【連載】植草一秀の「知られざる真実」

【連載】知られざる真実/2024年3月29日 (金) ウィキリークスが明かした日本の闇

植草一秀

3月9日土曜日、東京日比谷の日比谷コンベンションホールにおいて
「温暖化とコロナに流されない市民の会」主催シンポジウム

が開催された。

テーマは「混迷する世界情勢とメディアの情報操作」。

私は「軍産・戦争問題とメディア」のテーマで「ウクライナ戦争と台湾有事」について講話をさせていただいた。

時間が20分と限られていたため、詳細な説明をすることができなかった。

話させていただいたのは、「ウクライナ戦乱」と「台湾有事が問題とされる背景」について、メディアが真実をまったく伝えていないこと。

メディアが伝える状況と真実との間に巨大な乖離がある。

市民はマスメディアから情報を得ることが圧倒的に多い。

しかし、マスメディアが国家と巨大資本に支配されている。

日本のテレビ・新聞は五大ネットワークに支配されている。

読売、朝日、毎日、産経、日経の5系列10社だ。

地方紙に情報を提供しているのが共同、時事の2通信社。

ブロック紙として北海道、中日、西日本の3紙が存在する。

そして、国営放送と呼ぶべきNHK。

この16社がマスメディア情報空間を支配していることを「16社体制」と表現する。

近年はインターネットからの情報を得る比率が急上昇しているが、市民が情報を入手するニュース・ポータルサイトが大資本によって支配されている。

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国家権力と巨大資本によって「加工された情報」だけが流布されている。

ウクライナ戦乱ではロシアの行動を「軍事侵略」と表現してこれを悪とし、立ち向かうウクライナを正義とする。

台湾有事に関しては、周辺国に対して軍事的脅威を拡大させているとして、中国が諸悪の根源だとする。

しかし、この解説はいずれも正しくない。

二つのテーマのうち、台湾有事の背景を明らかにしておきたい。

「中国の脅威」が突然喧伝されたのは2010年。

契機は「尖閣中国漁船衝突事件」である。

この事件によって突然「中国の脅威」が一気に喧伝(けんでん)された。

「尖閣中国漁船衝突事件」が発生した経緯については、これまでに記述してきた。

そのなかで、とくに日本政治が「対米従属勢力」によっていかに支配されているのかを明らかにしておきたい。

シンポで、この点に関する重要な「資料」を紹介した。

その重要資料が明らかにした事実を明記しておく。

この「重要資料」は「ウィキリークス」が公表したもの。

「ウィキリークス」によって「闇の真実」が明らかにされている。

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極めて重要なことだ。

「闇の真実」を明らかにするがゆえに「ウィキリークス」主宰者が激しい攻撃を受けている。

現実の出来事をよく見ていただきたい。

まったく同じ構図があちこちで観察される。

世界を支配する巨大勢力にとって不都合な存在に対して激しい攻撃が加えられている。

2009年9月に鳩山内閣が樹立された。

戦後日本政治史の金字塔である。

しかし、鳩山内閣は2010年6月に破壊された。

その破壊者がどこに潜んでいたのか。

その「闇の真実」を明らかにしたのが「ウィキリークス」である。

その「重要資料」をシンポで紹介した。

シンポでは時間の関係で詳細な説明をすることができなかった。

本ブログ記事末尾に、その「重要資料」の一部を紹介する。

発信地:東京 日付:2009/12/10 区分:極秘

ルース駐日米大使と前原国交相会談

前原大臣は、連立相手の支持いかんにかかわらず現行の普天間移設案を最終的に受け入れるための民主党政権の案概要を説明

社民党や国民新党との連立政権が崩壊しても、民主党政権は4月下旬から5月上旬に普天間移設案で前進可能だとした。(要約部分)

2009年12月の時点で、前原誠司氏が駐日米国大使に、連立政権を解消して普天間移設案で前進(辺野古への着地)が可能との方針を伝えていた。

植草一秀の『知られざる真実』2024年3月29日 (金) ウィキリークスが明かした日本の闇
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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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