【連載】週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!

第27回 あな嬉しや!3月13日は83回目の誕生日/3日前に見た、あれは何だ??WBCの始球式に出てきた人は??

鳥越俊太郎

追伸:原稿を書き終わって12日の新聞朝刊にざっと目を通した。

かつてテヘラン特派員(毎日新聞)を経験した人間にはちょっと信じられないような記事(ニュース)に出くわしたのでここに触れておきます。毎日新聞2面のトップ。

「イラン・サウジ外交正常化」
「中東 国益優先の【和解】」
「中国仲介で7年ぶり」

朝日新聞は3面トップ。
「サウジ・イラン 外交正常化合意」
「米の存在感低下 影響か」
「仲介の中国『対話の勝利』」

東京新聞も同じような見出し。
「中東に大きな展望」
「イラン・サウジ外交正常化」
「中国 仲介の成果アピール」
「米に対抗 影響力強化へ」
「合意守られるか疑問の声も」
「イランはイスラム教シーア派の拠点」

一方、サウジアラビアはスンニ派の「盟主」だ。イランとサウジの関係について毎日新聞から一部引用させてもらおう。

「イランは近年、反米強硬路線の最高指導者ハメネイ師のもと、中東各地のシーア派勢力を支援し、サウジなどアラブ主要国と鋭く対立してきた。内政では米国の制裁による経済難と強権的な統治に対する国民の怒りが蓄積。昨年9月に発生した全国規模のデモは数ヶ月間続いた。

『内憂外患』の状況に追い込まれる中、中国の仲介は絶好の助け舟となった模様だ。レバノンのイラン専門家、ハリド・アル・ハジ氏は『歴史的な合意だ』と語り、イランが影響力を有するイエメン、イラク、シリアなどの『情勢安定化につながる』と予想した」。

イランにしばらく住んでいた元新聞記者の感想は「信じられない」の一言だ。一方はアラブの盟主。方やペルシャの雄。同じイスラム教の大国として長い歴史を有しながら対立を続けてきたが、最大のポイントはアメリカとの関係。

親アメリカのサウジに対しイランは強烈な反米国家。

その間に中国が仲裁に入ったとは!?

アジアだけではなく中東でも中国が影響力を持った瞬間だ。

中国は共産党の一党独裁の国。決して好きにはなれなさそうな国だが国際的には無視できない国になってきた。

日本は中国とどう付き合うのか?

アメリカの尻馬に乗っているだけでいいのかな?ふーん、考えさせる記事だった。

(2023年3月13日)

 

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鳥越俊太郎 鳥越俊太郎

1940年3月13日生まれ。福岡県出身。京都大学卒業後、毎日新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、同社を退職。1989年より活動の場をテレビに移し、「ザ・スクープ」キャスターやコメンテーターとして活躍。山あり谷ありの取材生活を経て辿りついた肩書は“ニュースの職人”。2005年、大腸がん4期発覚。その後も肺や肝臓への転移が見つかり、4度の手術を受ける。以来、がん患者やその家族を対象とした講演活動を積極的に行っている。2010年よりスポーツジムにも通うなど、新境地を開拓中。

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