【特集】参議院選挙と改憲問題を問う

【対談】辻恵(弁護士・れいわ新選組)×安田好弘(弁護士):戦争意識が高揚するなかで参院選を戦うことの意味

紙の爆弾編集部

・参院選とその先に目指すもの

安田:辻さんはれいわ新選組公認で、参院選に全国比例区で立候補するわけですが、どのように戦う決意ですか。

Election poster board

 

辻:安田さんがおっしゃるように、腹を括って人生を賭けて戦って勝利します。自分が人生の中で絶対に譲れないと感得したことを、しっかり言葉で伝えるつもりです。

安田:参議院の全国比例選挙は、辻さんの名前を書いてくれる人の数で当選が決まる制度です。「つじ恵」と書いてくれる人を何人、どう集めるつもりですか。

辻:とにかく全国各地の方々に訴えて、5万人の方に名前を書いていただきたいと考えていて、地元の尼崎・兵庫・大阪の方々、そして団塊世代と若者の世代に意識的に訴えていくつもりです。

私の政治スタンスは、誰もが生きているだけで価値があると感じることができ、そのことを保証することができる社会を創ることが基本中の基本です。

安田:国家の絶対性が強調され、自分の生存と幸福は武力でしか守れないという風潮が強まるなかで、今回の参院選は戦後民主主義の放棄か否かが問われる選挙だと思いますよ。本当に政治を目指す人は責任重大ですね。

辻:参院選で私が勝つことによって、国家間の衝突が発生し、国家的利益の中で生きて行くことを強制する政治が強まることに対して、私は、国会外の人々の戦いと連携して、国会内において徹底的に戦うことを、発言と行動で示して行く決意です。

House of Councilors election

 

安田:辻さんも私も、司法をはじめとした日本の官僚制度と嫌というほど戦ってきました。国会に復帰したらどんな戦いをするつもりですか。

辻:もちろん国民生活を守るための経済施策や産業政策と、世界に不戦を訴える外交政策などやりたいことはいっぱいありますが、ある意味私しかできないと考えているのは、国の統治機構の抜本的な改変です。具体的には、権力私物化の伏魔殿である官僚機構の腐敗を暴き、そこに連なる腐敗政治家の徹底した責任追及です。

安田:モリカケ桜とか追及の材料はいくらでもあるのに、まだまだ追及が弱いですね。

辻:森友事件に関する調査報告書で、財務省は理財局の14件の決裁文書について改ざんを行なっていたことを認めています。また国土交通省の建設工事受注動態統計の書き換えによるGDP算出の偽装や、厚生労働省の毎月勤労統計調査の数字書き換えによる景気回復の偽装など、官僚機構は権力私物化の伏魔殿になっています。

まずは、佐川宣寿元理財局長らを虚偽公文書作成罪で刑事告発して戦いの狼煙を上げ、違法者を絶対に逃がさない追及を国会内でするつもりです。

安田:辻さんは、日本歯科医師政治連盟の違法献金問題で小泉政権を追及した実績があるので、ぜひ“突破力”を発揮してください。

辻:安田さんは、死刑制度を絶対に廃止しようとしない日本を、司法制度から切り崩していくことを考えておられるのですよね。

安田:死刑判決を出す裁判官をなくすことは、司法官僚制度の変革なしにあり得ないと思います。裁判官の任期制や交代制等の制度改革は、政治の力を必要とするし、ぜひ政治家の辻さんと連携して、死刑廃止に迫っていきたいと思います。その意味で、辻さんには、絶対に勝利してほしいですね。

辻:心強いエールをありがとうございます。当選して、司法制度変革の具体策について、安田さんと一緒に知恵を絞って戦いを開始して行きたいと思います。本日はありがとうございました。

(月刊「紙の爆弾」2022年6月号より)

 

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